ミステリと言う勿れ

最近ドラマ化された方ではなく、私がおススメするのはあくまでも漫画版「ミステリと言う勿れ」である。

主人公の「久能整」(くのう ととのう)君は大学生。
ある日突然、殺人事件の重要参考人として警察に任意同行されてしまう、という所から話が始まる。

 

この整くん。
他人との距離感に敏感で人と関わるのが苦手。
一人の時間を満喫し、常に穏やかでおよそ激する事のない冷静且つ繊細なカレー大好き青年。

 

私がこの本をおススメするのは、皆が整くんのような考え方を持ってくれればいいなぁ・・・と思ったから。

 

彼はこの後も様々な事件に何故かしら巻き込まれていくが、その都度独自の持論を述べる。

その際に必ず、

 

「僕は常々こう思うんですが」

 

という前置きを入れてから話し出す。
この一言により自分の意見はあくまでも「個人の見解」であるとして、言い難い事もさらりと述べる。

 

それは誰かを責める訳でもなく、ただ淡々と個人の意見として語られていく。
それを聞く周りの人々は、それがあたかも自分に言われているかのような錯覚に陥るが、彼は誰も何も責めない。

 

ただそこで起きた出来事に、自分なりの解釈でその思いを吐露するのだ。

 

その時の「一言」がとても深く、重く、そして核心を突いている。
ドラマでは台詞として流れ聞いてしまうが、漫画ではそれが活字となって視覚に訴えてくるだけに、より読者の心を打つ。

 

その珠玉の言葉があるので、ご紹介。

 

「真実は人の数だけあるんですよ」

かの有名な「コナン君」の名台詞を否定する形になってしまいますが、私は整くんの文言がしっくりきます♪
一つしかないのは「事実」のみです。

 

「弱くて当たり前だと誰もが思えればいい」

「強くていいね」と言われたことがある人もいると思いますが、人は往々にして「弱い」です。
自分の弱さを認めて引き受けて「弱い自分でもいい」と自分に許可をだしている人は端から見て「強く」見えてしまう。
「誰に好かれようと嫌われようと関係ない」というスタンスを保てる人は、カッコイイし強いのだ。

 

「どうしていじめられてる方が逃げなきゃならない」

いじめられる側でなくいじめる側に「問題」があるのに、何故かいじめられる側が逃げる、転校する、不登校になる・・・・というのはおかしいよね。

この言葉は個人的にとても刺さりました^^
「いじめる側」に問題があるという視点に、人はなかなか気付かない。

 

他にも沢山あるので、気になった方は是非一度読んでみて欲しい。

その言葉はきっと、誰かの心に響くはずだから。。。

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