「心の絶対法則」

今回は、面白かった本の紹介をしていきます。

 

著者は「内海聡」氏
ご存じの方も多いと思いますが、変わり者の医者として有名だと自認しておられるとてもユニークな御仁です^^

 

 

この内海先生の本はこれまでにも何冊か読んできましたが、この
「心の絶対法則」という本は、その重さ通りに内容の濃い分厚い本だけに読む前一瞬躊躇います・・・(笑) それでも私はおススメしたい本です^^

 

その中で抜粋して簡単に紹介したいのが、
第7章「全人類アダルトチルドレンの絶対法則」です。

 

アダルトチルドレンを生み出す「毒親」という存在。

この中で出てくる「毒親」「毒爺」「毒婆」「毒家族」「毒友人」という毒のオンパレードが実に面白い。
そうそうそう!と頷きたくなるほど世の中には「毒」を冠った人がとにかく多い。

 

ここでは「毒親」の「毒」の定義を「社会毒」と「精神毒」という2つに分類している。

「社会毒」・・・西洋医学薬全般とそれを疑いもせず子供に服用させる親。
「精神毒」・・・子供を支配しコントロールする。それを目立たぬよう行う狡猾さを持つ。

 

そして「毒親の典型例」を挙げている。

・私は間違っていないが、子供は間違っている。
・私のしつけ方が間違っているはずがない。
・権威を盾にして自己正当化を図る。

この3項目だけでも当てはまる人は多いはず。
かくいう私もその一人。

 

そして「アダルトチルドレン」については、
「家族や世間の中で幼少期から演じ続けてきた偽りの自分」と定義している。

 

そしてその役割が以下の通り、

・「ヒーロー」・・・何かに秀でている子供が、期待に応えようと更に頑張るが、本音ではそこまで頑張りたくない・・・
・「スケープゴート」・・・「生贄」無意識の内に家族の批判を集めるような行動を起こし、家族の崩壊を防いでいる存在。
・「ロストワン」・・・「いない子」として、家族間の中で存在を消している。傷つかないように自分を守っている。
・「プラケーター」・・・「慰め役の子」男尊女卑の家庭で母が父から暴力を受けている場合、母を慰め労わる役割。
・「ピエロ」・・・両親が不仲で家庭の雰囲気を和ませようと、ふざけたりしてその場を収めようとする「道化役」。
・「イネイブラー」・・・「世話役」両親が兄弟の世話をしない為、長女・長男が親代わりになって弟妹の世話をする。
・「リトルナース」・・・家族以外の人にも献身的につくしてしまう為、共依存関係になりやすい。
・「ロンリー」・・・自分の殻に閉じこもり、家族も他人も全く寄せ付けない。現実的にも一人でいる事が多い。
・「プリンス」・・・実力が伴わないのに、周囲の期待に応えようとして自分を失くす。八方美人で流されやすい。

 

あらゆる人間関係に「全人類アダルトチルドレンの絶対法則」が働いている。
そして、世の中は「毒親」と「アダルトチルドレン」まみれだ・・・という一文には、すごく納得した。

幼少期(0~5歳くらい)までの体験や感情がその人の行動パターンに影響を与え、その後の人間関係で生き辛さを感じ続ける。そしてそれは無自覚なので、本人がそれが原因と気付かない限り同じような生き辛さを抱えて生きる事になる。

 

そして最後のまとめに、

●家族など社会的要素の中で幼少期から演じ続けてきた偽りの自分が「アダルトチルドレン」である。
●自分さえ良ければいい。という毒親がアダルトチルドレンを作り出す。
●大人になっても無意識にアダルトチルドレン像に従って行動している。

と締めくくられる。

 

絶対法則とは「無意識の自分」が引き起こす言動であると私は思う。
人間は自分の意志で動いているようで、ほとんど全てが「無意識」に選び行動している。
無意識や潜在意識から来る行動理念は、意識しただけでは変えられない。
分かり易い例で言えば、歩く時にいちいち「右足出して、次に左足を出す」という風に意識して歩いているか?
殆どの人が当たり前のように歩いている・・・それが「無意識」の行動。
だからこそ「絶対法則」という言葉に重みが増す。

「自分の行動原理が「無意識」に支配されている事を知れ!」

という事なのだろう。
それを内海氏らしい言葉と表現で綴られた、難解ですが人間の本質に迫る素晴らしい本です。

 

冒頭にも書きましたが、分厚い上に難解で読む前から挫折しそうな本ですが、
「人間の本質」に迫る内容を分かり易くまとめられた本ですので、気になった方は是非読んでみてください♪

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